前回の記事で、自炊をする人は痩せやすいという話をしました。
そこでは一汁一菜をおすすめしたのですが、その理由などは前回の内容を読んでいただくとして、今回はその自炊をいかに続けるかという話をしたいと思います。
何かやっても続かない、どうしたら長続きするのか、という方は多いと思います。でも実はこれ、単純なコツで続けることが可能なんですね。
それは、新しくはじめたことを継続するためには、これまでやってきた何かをやめればいいんです。
■習慣化されたことは、簡単に辞められない
脳は、新しく始めることに対して興奮状態になります。
興奮状態では、その新しく始める事柄に対して、意識や興味が集中しています。しかし、その興奮状態は数日なら継続しますが、長い期間は続きません。
そのため、せっかく始めたことも習慣化される前に、辞めてしまう人が少なくないのです。
新しく何かを始めるということは、それまでの自分の生活の中で、何か別のことをしていた時間を新しい事柄に充てるわけです。
しかし、習慣化されていることは、そうたやすく辞められるものではありません。
だから、新しく何かを始めるには、これまでやっていたことをきちんと理解して辞めることも一緒に行わないと、簡単に元の生活に戻ってしまいます。
そのため、新しくはじめることのハードルはできるだけ低くしておきましょう。そうすれば辞めることも少なくてすみますからね。
■高すぎないハードルが継続につながる
私が「一汁一菜生活」を取り入れたことを例に紹介してみようと思います。
まず私の場合は、ハードルを下げるため、夕食から自炊をはじめることにしました。
最初は、いつも自分のお腹が空く時間を逆算すると、料理をするなら19時ぐらいから作り始めるのが丁度よい、と判断しました。
ところが、19時はオフィスにいて仕事をしている時間なのです。
その時間を急に料理する時間に変えようと思っても、結局仕事が長引き気づけば20時。もうお腹空いたから外食にしようとなり、継続することなく終わってしまいました。
そこで、毎日自炊することはすぐにやめて、週1回からはじめることにしたのです。
私にとって一番好都合なのが水曜日でした。翌日の木曜日が、子どもの弁当を作成する週1回の担当日だったからです。
水曜日だけは、仕事を早く終えて、スーパーに寄ることが私の中ですでに習慣化されていました。そこで、いつもは子供の弁当用の食材と、その日自分が食べるための惣菜を買っていましたが、惣菜を買うことをやめて、自分が食べる料理の材料を買うことにしたのです。
これまでの流れを大きく変えることはなかったため、ハードルも低くすぐに取り入れることができました。
■小さな楽しみが習慣化を招く
こうして、水曜日の夜は自炊をすることができるようになりました。
ところで、料理をはじめて気づいたことが2つあります。
1つ目は、準備をして、調理をし、食べて、片付けまで行うと、始まりから終わりまで全てを1人で行うため、非常に達成感があるということ。
2つ目は、試行錯誤をするようになっていくということです。
私が作る料理は具沢山味噌汁です。しかし、調理したては非常に高温で、猫舌の私は冷ます必要がありました。そこで冷ましている間に、洗い物をすれば効率が良いことに気づいたのです。
小さな発見かもしれませんが、こういった気付きもあり、週1回の料理は義務ではなく、楽しみへと変わっていきました。
こうなればこっちのもの!
楽しくなれば、自然と料理をする頻度も増えていくものですからね。
■とにかくハードルは低く、が鉄則
習慣化する上では、いきなり毎日自炊しようと高すぎるハードルを設けるのではなく、最初は小さな変化からはじめることが重要です。
毎日晩酌をしているという人であれば、週に1回は、晩酌をしている時間を、料理をしながら缶ビールを1本ちびちび飲む時間に置き換える。
晩酌を辞めるのではなく、晩酌しながらテレビを見ていた時間を、料理をする時間に置き換えれば良いのです。
台所に小さなテレビを置いてしまえば、ほぼこれまでやっていたことと変わらない時間が過ごせます。
ゆっくりとリビングで座っていた時間を、週に1回、料理するために台所に立つだけでいいのです。
新しいことを継続していくためには、まずは何をやめるかを考え、そのハードルが高くなりすぎないようにするしくみを考えてみて下さい。