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日本には昔から1日1万歩歩くと健康になるという神話めいた話が(都市伝説?)あります。ただし、1万歩歩くと健康になるという事に関しての科学的な根拠は、私の調べた限り明確な根拠はありませんでした。

当然、歩くことが健康に良いということに間違いないでしょう。しかし、体系や運動歴に差があるのだから、歩く量やスピードにも個人差があるのは当然なのです。

ではなぜ、この「1万歩歩けば健康」という神話が生まれたのでしょう。それは1964年の東京オリンピックがきっかけと言われています。

とあるメーカーが、当時では珍しい万歩計を開発しました。オリンピックムーブメントの最中、ウォーキングで健康になろうというスローガンのもと、万歩計を売り出すためのキャッチコピーとして、このキリの良い”1万歩”という数字が使われ、それが徐々にグローバル化したのではないかというのが一般的な説です。

 

■「毎日1万歩歩いている=健康」ではありません


ところで、現在の日本人の平均歩数は東京や首都圏で約7,000歩程度、地方に行くと5,000歩程度だそうです。だいたい平均すると人間は10分で1000歩程歩けるので、5,000歩だと50分、7,000歩だと70分、1万歩歩くためには約100分歩く計算になります。

では実際はどのくらいの強度でどのくらいの距離歩けば健康に良いのでしょうか?

これは、「なんとか会話ができる程度の速歩き」で「20分程度」が良いと(東京都健康長寿医療センターの青柳幸利さん)推奨されています。

「なんだ、歩きすぎなのか!」と思った人もいるかもしれませんが、もちろん1万歩あるければそれに越したことはありません。

しかし残念ながら、「毎日1万歩歩いている=健康」でもないのです。

 

ここで誤解しないでいただきたいのは、私は歩くことが健康と直結しないと言っているのではありません。当然1日100歩しか歩いていない人と1日5,000歩歩いている人との健康度は格段に違ってきます。

 

私がお伝えしたいのは、今日は1万歩歩けなかったから良くない、という考えではなく、自分のできる事、楽しいことを続けていくことの意味や意義を是非知っていただきたいということ。まさに「継続は力なり」ですよ、ということです。

 

■10%のコツコツから全てがはじまる


私自身は常に「0(ゼロ)より1」を勧めています。全く何もしない0よりは1の方が良いに決まっていますから、毎日毎日頑張って100%やる必要性はなくて、10%でも20%でもいいので、楽しめる範囲でやれればいいのです。

よくジョギングは30分以上やらないと意味がないとか、ウォーキングは毎日やらないと意味がないとか言う方がいますが、そんなことはありません。もちろん科学的に効果的に行うなら根拠のあるものをベースに行う方が良いですが、一般の方、特にこれを読んでいるおデブさん達は、まずは何かをコツコツと始めてみることこそが一番大切で難しいことだと私は思います。

人間の脳に古代から存在する脳の一部・大脳新皮質は、新しい情報をすごく嫌います。なんとか昔の何もしていない状況へとみなさんを引きずり戻そうとするのです。そして、その大脳新皮質の呪縛と戦う正義の味方は、残念ながらこのコツコツさんしか存在しないのです。

私はいつも患者さんに簡単で続けられるものを探して頂くのですが、それの一番手は、やはりウォーキングになります。

歩ける方は1万歩、そうでない方はまず最初の1歩を踏み出してはいかがでしょうか?